縁側カフェとは


なかなかしゃれたイベントだ。地方テレビで静岡の安倍川上流にあるちいさな集落を特集していた。わずか23世帯の大沢地区には15軒のお茶工場がある。霧深い山に囲まれ、朝晩の寒暖差が激しい大沢のお茶はとても香り高く、この味を知ってもらうために8軒の農家が縁側を開放してお茶受けなどのサービスをはじめた。人づてに人気が高まり、毎月第2、第4日曜日、何もないところに全国からたくさんの人が集まる。待っているだけじゃ、人は動かせない。わたしが子どもの頃、夏休みを過ごした禅寺よりもさらに上流、静岡駅から車で一時間の距離。すべてが手作りのここちよさとゆるやかなもてなしに人々は何かを見つけて安らぐのだろう。