からっぽとは


当たり前の日常。朝ごはんの支度をして、洗濯して布団干して、仕事して、暗くなったらいつものカウンターに座る。けれどこの日は何かが違った。まず煙草を忘れた。敗因。空きっ腹にビールを流し込む。黒板のおすすめメニューを何度見返しても食べたいものが見つからない。呆然。ビールをやっとこさ飲み干し、タスポを持って交差点の対面で250円のFORTE、コンビニでライターを買い、信号を5回も渡って店へ戻る。諦念。日本酒とボイルイカのマヨわさび添えを頼む。家人よりこれから向かうとメール。この辺から雲行きがあやしい。合流して二杯目の酒を飲んでいたら胃痛。気分は顔面蒼白。何も口に入らない。早々に退散。すぐに答えは出る。空腹。