実存とは


好きなことだけすればいい。そんなに難しいことじゃないはずなのに、何がいったいこれほど虚しいのだろう。あらゆる家事をやりこなすのには、もう疲れた。あれもこれも投げやりにしておいたとしても、結局は自分で全てやらなくちゃならないこともわかっていて、それでももうどうでもいいことだらけのように思えてくる気持ちを抑えるのは無理だ。四畳半の部屋に心を置き忘れてきたのかもしれない。社会とか家族とかそんなもの嘘っぱちなのは承知している。だからあらゆる神経を使って虚像を作り上げることで生き延びるしか道はない。今日のあいつは正午に現れた。ちゅ〜るの代わりにまぐろジェルとしっとりカリカリのおもてなし。