暗い旅とは
これ以上の不調はないだろう。とにかくシンドイ。やっとこさ家事をして買い物に出たけれど、自転車のハンドルがうまく切れない。スーパーでは高齢者が手押し車に買い物袋を積み込んでヨロヨロしている。何ともはや暗澹たる気持ちになる。正午前、あいつにごはんを食べさせて今日は店仕舞いだ。マグロぶつと蕪の浅漬けとフランスパンに発泡酒。頭が締め付けられるように痛む。頬が火照って田舎娘みたいに真っ赤。炬燵に潜り込むと、いやな汗をいっぱいかいて目が醒めた。毒が出た、気休めにそう思う。少なくとも体と頭が軽くなっている。痰は黄色から白に変わった。助かった、のかな。明けない夜はない。