清潔とは


ことばが突き刺さる。捕鯨船で生きる男たちを追ったドキュメンタリーをみた。男は云った。「鯨は神聖な生き物だから、我々は清潔でなくてはならない」清らかでも、汚れなくでもなく「清潔」ということばに素朴な潔さが表れる。「清潔」ひさしぶりに耳にした。小学生の頃、水道の前に貼ってあったことぐらいしか思いつかない。清潔に生きることを信条にしている大人が、まだいることに感動する。午前中、一軒隣りの未亡人に捕まって小一時間の世間話。裏のコンビニの前で飲食をする人たちの声がうるさいだの、喫煙所のたばこの煙がもれてくるだの、事務所の窓からピーピー音がして眠れないだの。挙げ句の果てが「歳を取るとイヤぁね」絶句。