パレードとは


1995年がはじまりの年。もう25回目か。当初のことをよく憶えている。大のオトナがチンドン屋のように街を練り歩く姿は滑稽で気恥ずかしくて思わず笑ってしまう素人臭さにたじろぎながらも、その熱意は感嘆するに余りあるものだった。街がジャズ一色に染まる「阿佐谷ジャズストリート」は地元の有志と区の職員で構成されたボランティア団体が運営するイベント、苦労は尽きないだろう。それでも年々参加者が増え、あちこちの会場に入りきれない客が出るほどの賑わいぶりだという。一番人気は神明宮能楽堂で行われる山下洋輔のピアノ演奏。塀の外に漏れ聴こえてくる音に立ち止まったことが何度もある。明日から二日間、ジャズの余韻に浸れそうだ。