遠い町とは


隣町の中華屋はすごい。寂れた外見と裏腹に大繁盛している。高円寺は言わずと知れた若者文化の街だ。数年前、真っ昼間から立ち飲み屋が満員だったのには仰天した。そしてべらぼうに古着屋が多い。最近は古民家を改修した喫茶店、文具屋、パン屋、はちみつ屋といったノスタルジックで個性的な店が目立つ。で、高架下の町中華はその安さに驚く。カレー400円、ラーメン380円、チキン野菜カツ定食500円。狭い店内、小さなテーブルは相席で埋まる。今日、図書館へ行く途中の中華屋は20数名の客でひしめいていた。オムライスが人気らしい。4割が若い女性。どのテーブルにもビールの大瓶が置かれているのには驚愕した。わたしには縁遠い町だ。