収集とは
爪に火をともす、そんな生活ぶりが垣間見えた瞬間。実家で母の鏡台周りを片付けていたらクリップで留められた小さな紙切れを発見した。地元で古くから有名な小まんじゅう、確かひとつ10円くらいだったと思う。とにかく午前中には売り切れてしまうほどの人気店で、母はよく手土産に使っていた。そこの言わばクーポン券、20枚集めると5箱入りティッシュペーパーがもらえるらしい。数えたら23枚あった。胸の奥でカラカラと音がした。蛇口の水は出しっ放し、電気は付けっ放しのくせに、こんなところだけしみったれている。そう云うわたしは家で見つけた大量の切手を有効活用しようと奮闘中。21枚貼ってゆうパックを出すケチ人間だ。