猫顔とは


がんばりすぎてオツムがくらくらする。録画した映画の中から成瀬巳喜男の『母として女として』1961年を久しぶりに。ひたむきでうぶなお妾さんが高峰秀子、嫉妬深くてケチな本妻が淡島千景、優柔不断で世間体にこだわる夫が森雅之、これでもう完璧な構図がみえるけれど、何と云っても飯田蝶子のお婆ちゃんが泣ける。この人は一体いくつの時からお婆ちゃん役だったんだろうと調べたら、1948年の『よいどれ天使』ではないか。当時まだ51歳。にんまり笑う顔が猫みたいに可愛らしい。