奉仕とは
近所を散歩していたら耐えがたい異音が近づいてきた。理由はすぐにわかる。比較的広い公園で小学生が落葉拾いの真っ最中だ。収集した葉っぱの詰まった小さなビニール袋を握りしめた子どもたちの乱暴な佇まい。わずか100gにも満たないそれをぶんぶん振り回し奇声を発している。獲物を仕留めたハンターならばこうはならない。ボランティアという行為が彼らを横暴な侵略者に仕立て上げていた。先導している大人の顔を睨んでやりたくなったが、あまりに阿呆らしくて無視して通りすぎる。信号待ちしているとその大群が押し寄せてきて、荒んだ臭いだけを残して去っていく。帰りに公園の残骸をちらりと見やる。空々しい。