取り戻すとは
やりたいことのひとつもできなかった。そしてもう九月。人格が崩壊してからは何かを学ぶという気力が皆無となり、ただひたすら衰退していく自分をみつめているだけ。洗濯をして掃除をしてちょっぴりパンを食べて動けず、たった300メートルを歩くのが限界になりつつある。自転車を漕ぐ力も出ずによろよろ走る。歩いた方がまだ速い。泣き言だけは口にしたくないから、こっそりここに書き付けてみる。おもだった症状は感受性の欠如。悲しくもなく楽しくもなく、感情があるとすれば怒りのようなものだけ。すべては仮面の下に隠され、見えない何かを探している。単純明解に生きればいい。今日のおいしかったもの。生きはだまぐろの中落ち。それでいいのだ。