老いるとは
続けて見たのがよくなかった。『あん』河瀬直美監督/2015年と『わが母の記』原田眞人監督/2011年。なぜか両方とも樹木希林のひとり舞台となってしまった映画。元ハンセン病患者と認知症という役柄を実に巧みに演じていて、わたしのよく知っている人にあまりにも似すぎているものだから困ってしまった。こういった役ができる女優、他には渡辺美紗子さんくらいしか思いつかない。映画自体はふたつともすばらしいし、永瀬正敏も役所広司もやはりトップ俳優だなと納得させられるのだけれど、なんにしても夢見が悪くてつらい。気分直しに『深夜食堂』見てすっかり忘れよう。