明鏡止水とは
大相撲夏場所十四日目。三場所ぶり出場の照ノ富士に毎日ヒヤヒヤさせられた。膝は特殊なサポーターがなければ四股を踏んだだけで外れてしまうほど悪く、持病の糖尿病も加わり相撲が取れる状態ではない。それでも連日白星を重ね、後半は神の領域を思わせる横綱相撲に胸が熱くなった。今日の解説九重親方(元千代大海)が「力士は突然強くなっていく時があるが心がついていかない、今の霧馬山がそうだ」と云った。大分のツッパリ兄ちゃんの解説は面白い。照ノ富士の笑顔にはちゃめっ気があり、言葉からは実直な人柄が伝わる。その強さは優しさだ。きっと心はモンゴルの青空のように一点の曇りもなく澄み渡っているんだろう。心から優勝おめでとう。