手間取るとは


二歳児のわめき声がいたたまれない。毎朝、隣家のトイレの窓から聞こえてくる叫び声、お母さんもほとほと手を焼いている。以前、隣りには小さな男兄弟がいたが、至って静かだった。イヤイヤ期の女児って相当ひどい。抱っこをねだる声が脅迫じみている。放っておくしか手立てはない。早くオトナになれ。あいつは遠慮がちな素振りも見せず11時に来た。笑える。夜、いつもの店で珍しくお一人様女性に挟まれた。女は面倒くさい。二杯飲み干し、とっとと退散。あいつ昨夜と同じく、また深夜1時に現れた。どこで何をしているのやら、けろりとしたもの。日替わりで四種類の金のだしを飽きもせずペロリと平らげる。手がかからなくてえらい。