つまずくとは
完全な円はおもしろみに欠けた。深夜3時、外がえらく明るい。燦然と輝いている満月はお高く澄ましていて正視できない。背中を向け光だけを浴びてまた明日。物事をひとつひとつ片づけていかなくちゃ。何かをするのに途方もなく時間がかかる。燃えるごみを出そうとまとめていて、半値で買ったほうれん草をみつけ、茹でたら一度水で洗ってから米の研ぎ汁に漬けるという方法でアク抜きをして胡麻和えを作る。そんなこんなしているともうごみの集積時間が迫ってきて落ち着かない。7時半には出さないと。もうすっかり疲れてしまってイライラしながら家の人のごはんを作ったら一日が終わった気分だ。手紙の返事を書いたら右上がりの筆跡に沈黙。