ゆれるとは


高知土佐山の「清流鏡川棚田キャンドル」という催しが素敵だ。約2ヘクタールの山あいに約2千個の蝋燭の炎がゆれる。普段の風景からは想像もつかないほど幻想的な世界が現れただろう。東京の住宅密集地でプライバシーもへったくれもない生活をしている身としては、陽が沈んだ後に空の色の変化をただ見ているなんて贅沢の極み、深夜に月を眺めるにも隣近所の蛍光灯が眩しすぎてトホホなのだ。そういう方々にカーテンをつけるという繊細さを求めても無駄なわけで、夜空に瞬く頼りない星々はただヒリヒリと凍えて消えかかっている。午前中にいちばん近い文房具屋でクリスマスカードを買った。四種類しか置いてないから即決。