耐えるとは


ようやく旅の目的が分かる。朝9時すぎに連絡があり、彼女は駐車場で子猫二匹を引き取った。昨日の蕎麦屋の店員さんが里親で、新たな飼い主になるであろう杉並のお宅までお届けするのが今回の任務というわけだ。11時前にホテルを出発し、途中サービスエリアで休憩して東京までかっ飛ばす。キャリーバッグの中で鳴きわめく雄、じっと黙ったままの雌、みんな痛さをがまんするしかない。無事に猫を届けて1時には蕎麦屋でビールを飲んでいた。なんという旅。彼女のお人好しに呆れる。それから家まで送ってもらって気が抜けた。完璧に湯あたりだ。近所で一杯やって自分の時間を取り戻す。