装飾品とは
捨てられずにいた古い猫の首輪。青いチロリアン模様はマティ、肉球模様の青いゴムはグイドのもの。ぼろぼろだけどきれいに洗ってある。ほつれたり伸びた部分を切り取り取ってブレスレットに作り直した。ワンタッチで外せるから装着もかんたん。以前は自転車の鍵をこうやって腕に巻いていたけれど、もうそんなに乗らない。早速つけて街へでる。腕輪に合わせて今日は紺のブラウスとデニムのミニスカート。駅前の八百屋で青唐辛子を探していたら年配の婦人がびわを持っていて驚く。びわは初夏の果物ではなかったかしら。なんだか蒸し暑い日だ。青唐辛子入り日本酒できりりとする。誰にも聞こえないように腕を軽く振るとチリリと儚い鈴が鳴った。