春の食卓とは
ふいにイタドリの味を思い出した。ちいさい頃、祖母と一緒に山でよく摘んで食べた。顔がくしゃりとする酸っぱさが新鮮だった。ノビルもたくさん摘んだ。塩昆布と人参の千切りと混ぜた保存食は大好物だ。「いたんどり」「のんびる」は方言なのか、祖母がそう呼んでいたのか。土筆は子どもにはおいしくなかった。今度静岡に行く頃はノビルを売っているはず。さすがに生では持ち帰れないから塩昆布を持っていこう。暗くなる頃に家の人と近所の店。ウマヅラハギの刺身を初めて食べた。肝と山葵を和えた醤油のうまみにびっくりする。新玉ねぎとサーモンとかコンビーフとか、見慣れないメニューが並んでおもしろい。〆はらーめんやさんでメンマとビール。