土産とは
休む暇はない。汚れた衣類が宅配便で届くのを待って三日分の洗濯。二人家族でよかった。それでも気づけば午后だ。庭で摘んだローズマリーはバケツに入れっ放し、荷物の整理も放ったらかし、掃除だけして座り込むと日は傾いている。昨日バスに乗る前に商品券で買った紫色の帽子を被ってトマトジュースを買いにいく。上品な麻でとても涼しい。諦めていたらきっと後悔してる。これは必需品、贅沢じゃない。階段も昇れないほど壊れてしまった身体を電気毛布で温めながらビールを飲む。わたしのお雛さまは寂しがっているだろうか。久松静児監督『女囚と共に』1956年をうとうとしながら二時間半。原節子、田中絹代、久我美子、浪花千栄子、淡路恵子といった豪華女優競演がキャッチコピー。保安課長原節子の制服姿が美しいのか似合ってないのか微妙なところ。