部屋食とは
いったいどういう気まぐれだったのか。あいつ朝6時半に来て、7時にごはん食べたらそのままうとうと寝てしまった。時々しつこいくらい毛づくろいをしながら午后2時までどこにも出かけて行かない。水を飲まないからトイレにも行かないのか。具合が悪いようには見えない。少しだけ距離が縮まったと思いたい。網戸を開けて部屋の中にごはんを置くと、窺いながらもピョンと飛び込んできてスープの多い金のだしを食べた。台所から息を殺して見守る。食べ終わると意気揚々どこかへ出かけて行った。夜のカリカリを置いてわたしたちもお出かけ。いつもの店でめずらしくカマスの開きを頼む。淡白でその上力強い味がした。深夜0時、あいつまた現れる。