衣更えとは


必要に迫られ重たい腰を上げる。今日は雨予報で肌寒いが、昨日は焼けつく日差し、正午の気温26.5℃。一昨日は夏のワンピースを着た。初夏とは云い難い陽気だった。いくらなんでもボア付きズボンや毛糸のカーディガンはもういらない。ようやっと冬物と夏物の入れ替えをした。始めてしまえば大した労働でもないのに、毎年繰り返されるこの作業はいつだって虚しい。どんどんやせ細り、今やキッズサイズしか体に合わないのに四半世紀も前の舞台衣裳を普段着にしているわけで、それは感傷ではなく洗いざらした木綿の感触が落ち着くというだけのこと。捨て難い意味はそこにしかない。仕立て直しという手もあった。針と糸を持つ余裕が出たらぼちぼちやるか。