敗北とは
夜中に轟々と吹き荒れる北風。不吉な夜が明けると途轍もなく体力を奪われていた。何事もなかったかのように白々しい朝。深夜にATPファイナルズの準決勝をみた。フェデラーがまさかの敗退。体のキレがなかったような気がする。凡人には想像もつかないほどの疲労だろうか。あたまがぼんやりして現実にもどれない。ビールを飲み続けて中途半端に酔う。買い物をサボっていたので冷蔵庫が空っぽ。つまみはお麩と玉ねぎの卵とじに乾燥わかめのお浸しと遣る瀬ない。大した波乱もない日々をやり過ごして、ほんのわずかな光をみつける時、相当わたしもイカれているなとうすら笑いする。本当に疲れてしまったら休むこと。それができたら、まだ先がある。