着こなしとは


実家から古いブラウスを持ってきた。ロイヤルブルーと呼びたくなる高貴な深い青で立ち襟をリボンで結ぶという堅苦しさ。ポリエステルのくせに滑らかな光沢は絹のような風合い。リボンを取り、ボタンをふたつ外して開襟シャツに仕立て直す。まるで誂えたようにピッタリだ。青いチェックのキュロットスカートと合わせて濃いねずみ色のタイツを履く。あいにくの雨なのでフード付きのジャンバーを着て街へ出る。一昨日の飲み会でご馳走になった焼き鳥屋さんにお礼の梅干しを買っていく。知り合いの上品な女性にブラウスを褒められて有頂天になる。袖口の擦り切れたTシャツばかり着てるから珍しかったのだろう。今度は赤いブラウスのコーディネートを考えなくては。