密談とは


友人からのお誘いで商店街の鮨屋へ行った。運良く個室が空いていた。回ってはいないが伝票に注文を記入して渡すだけ、呼び出しもチャイムで簡単、明朗会計。ネタは大きかったがシャリも大きすぎて三分の一はじきながら食べる。世話焼きの彼女はいつもがんばりすぎて疲労困憊。家族連れなどと遮断されるのはありがたい。酒を控えめに、酔わない程度に切り上げた。トイレの帰りに板前さんたちと視線が合うのがこそばゆい。本屋で立ち読みした辻原登著『Yの木』を反芻する。玄関でコスモスが揺れている。