ミミコとは
名前を呼んで話しかける。あいつは大きな黒い瞳で見つめ返す。呼ぶと来るけれど、まだ心は許していない。深夜3時、定刻どおりの夜食。そして律儀に門番。玄関を開けておいたらそぅっと入ってきて、目が合った途端に飛び出していった。霧雨の中、8時に戻ってきて部屋で朝食。ビニール傘の中で身嗜みを整えたら野鳥観察。発泡スチロールの蓋でうたた寝と思いきや爪研ぎ。正午すぎに巡回に出て、戻ってきたら昼食。そして狩りの研究。まあ忙しい。こちらも仕事で精根尽き果てる。いつもの店で赤魚のスモークに挑んでみたが口に合わなかった。いつもの顔ぶれ、穏やかな夜。あいつが来るまで少し寝ておく。