連想とは
秋の色は赤。ふと、そんなことを思った。紅葉や赤い実や彼岸花の強烈な赤がわたしには息苦しい。いちばん苦手な季節だ。そして春は青からやってくる。オオイヌノフグリやきゅうり草、薄紫だけどカキドオシやキランソウ(地獄の釜の蓋)に春を感じる。夏は白。小さな頃に買ってもらった白い水着がちょっぴり恥ずかしかった秘めやかな思い出。冬は黒。大相撲で土俵の上の四隅に下がる房の中で黒い房が表すのは冬、北、天の四方を司る四神の一つ玄武(亀)だ。ちなみに春と東が青龍。夏と南が朱雀(赤い鳳凰)、秋と西が白虎となる。わたしの連想が青、白、赤、黒となったのは、この四色の房飾りの情景が心の底にみえたのかもしれない。