九月の色とは
窓から青い花がふたつ見える。朝顔は秋の花なのかもしれない。街路樹に巻きついている野生化した朝顔は赤い大地の色をしていた。植え込みを占領しているのはオシロイバナ。夕方に咲くから目に付きやすい。もう少ししたら種を採ろう。赤よりも白がいい。百日紅をあまり見かけなくなった気がする。小雨の中、贈り物用の手ぬぐいを買いに出た。商店街を進み「ねじめ民芸店」やってない。後で聞いたら閉店したようだ。チェーン店が増え、町の色は消えていく。仕方なく祭りの半被なんかを売っている和装店へ。薄ら寒い店内。挙動不審の夫婦を無視し、二本選んで会計。外は滝のような雨。焼き鳥屋さんに贈り物を預け、わさび漬けで一杯。空しい。