恒例とは


これほど人の多い年末はなかった。毎年この時期になると人の気配がなくなる東京だが、ちょいと駅前に行くとものすごい人出にうんざりする。混雑する大手スーパーにはとてもじゃないが足を踏み入れたくない。慣れない買い物に四苦八苦する老人たちの無知蒙昧ぶりに苛立つ。大掃除も今年はやらない。その必然性がない。落ち着いて身の回りの整理だけすればいい。夜は早めに二人でいつもの店。雲の中に満月。今年最後の営業。どことなく寂しげな常連さんたち。ちょいと贅沢に刺身5品盛り、牛スジの中華煮込み、スパゲッティサラダで岩手の酒。混み合ってきたので恒例のご挨拶をしてお別れ。マスターお疲れさま。みなさん、良いお年を。