道程とは


朝10時、作業開始。昨日よりマシな暑さだけれど、おでこから汗がぽとりと垂れてくるので手ぬぐいをハチマキに。ほとんど疲労の限界がきているのにふしぎと頭の中が透きとおってくる。見えない眼で一点を探り出すのは時間がかかっても丁寧な仕事を目指す。やれやれ、気づけばもう5時だ。水浴びして木綿のワンピースを着る。そういう気分。あやしい雲行きの中、駅までよろよろ。八百屋で胡瓜と谷中しょうがを買って焼鳥屋さん。突き出しのそうめんに意表を突かれた。鮮烈な新生姜の香り。注文は道中でもう決めてある。レバーともも肉と青唐辛子を塩と山葵で。ぺらぺら言葉が出てくるのが愉快でもありどこか滑稽。時折ろれつが回らなくなる。