かたちとは


また梅を拾う。銭湯へ続く路地に落ちていたのは今までの倍の大きさ。斜向かいのお宅のも数個。入りきらなくなり180g入りコーヒー瓶に移す。たぶん全部で15個。焼酎と砂糖も足す。トイレに飾った脇田和と上田泰江の絵を見ていたら、今はなき西新宿の杏美画廊を思い出した。野見山暁治、佐野ぬいなど錚々たる抽象作家ばかり扱っていて大好きな画廊だった。脇田和は97歳で亡くなったが、野見山暁治102歳、上田泰江93歳、佐野ぬい90歳で現在も創作を続けている。染色家の柚木沙弥郎も101歳で現役。墨で抽象を描いた篠田桃紅は一昨年107歳没。死ぬまで好きなことをやり続けるにはあらゆるしがらみから解き放たれるべきなのだろうか。