迷路とは
町の集会所へ期日前投票に。道を誤って鬱蒼とした森の中に迷い込む。行けども行けども行き止まり、ぐるぐる回って大通りに戻り、最初からやり直し。なんとか辿り着く。投票所にいる人たちは薄っぺらい笑顔を作っているつもりだろうが、皮肉な口元と慇懃無礼なふるまいがいつだってここに来たことを後悔させる。真っ暗な道を歩いていると方角さえわからなくなり、小さなパン屋の灯りに救われた。味が想像できない竹輪パンをひとつ買う。人懐っこいおかみさんのお世辞に苦笑い。八百屋で58円のキャベツ!と3束58円のエノキダケと玉ねぎと胡瓜で300円ちょい。なんてこったい。ずっしり重いリュックを背負っていつもの店。うっかりした、土曜は混むんだ。