朝ドラとは
朝の連続テレビ小説を見る習慣はない。記憶にあるのは「藍より青く」で内容は憶えていない。子どもの頃、朝8時15分になると大急ぎで母がテレビの前に座り込むのがイヤだった。そして時には涙ぐみ、俳優たちの演技に感心する姿をくだらないと軽蔑した。最近BSで「あぐり」を見ている。吉行あぐりのエッセイが原作なので吉行淳之介や吉行和子の幼少期も描かれて興味深い。成人した淳之介役が杉良太郎の息子、その親友が関口宏の息子と伊丹十三の息子という何ともはやな配役に呆れたが、昭和初期という時代設定で言論弾圧、小林多喜二の虐殺、2.26事件、太平洋戦争などに翻弄される主人公の大らかさが魅力。1997年の作品。24年も前なのか。