新年とは

元旦のお屠蘇はビール。なんてこったい。年越しのカウントダウンも何処へやら。浮かれて歌い踊る人々の喧騒が疎ましくて「名探偵ポワロ」を夜明けまで見ていた。1935年頃のイギリス、戦争の疵痕や不況の重苦しい空気の中、アールデコ調の装飾が柔らかな曲線を描く。おっと脱線。お屠蘇と云えば小さい頃、味醂に謎の粉を混ぜて飲んだ記憶はあるが悦ぶほど旨くはない。子どもには不可思議な薬の味。成人してからは父が注いでくれる日本酒で新年を祝った。好きなぐい呑みを選び正座して清らかな酒を口に含むと思わず笑みが溢れる。一言で云えば幸福。ただそれだけの田舎で過ごす正月の景色はこの先もきっと色褪せることはないだろう。

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