女の職業とは
家人の一週間出張の洗濯を早朝から。靴下は石けんと漂白剤をつけてからブラシでごしごしやっつける。ずいぶん昔は屈辱だと感じたけれど、慣れてくるとこれはこれで嫌いじゃない。びしょびしょの洗濯物をロープに干して一日で乾くのならば洗濯機はいらない。冷静に考えると脱水機さえあればいいかなってな具合。ヨーロッパで洗濯女は最下層の職業であったが、果たしてそれが不幸とは限らない。ただし、相当な力仕事。筋肉が必要。夕方、米を届けに来てくれた友人と近所で一杯。繕い物をお渡しして晴れ晴れ。テーブルが五人に増えていた頃には記憶がもうない。