反芻とは

父の産まれた日。生きていれば89歳というところか。墓参りなんて苦手だと思っていたけれど、それは考え方次第。故人を想い出すために、そして自分自身を見つめ直すために、人は墓の前に立つ。年に一度もお墓を訪ねていないくせにえらそうなことを云うもんだな。ここ数日の落胆ぶりは自分でもどうすることもできず、ただ時がうつろに過ぎていくのに身を任せていた。どうやったら立ち直れるか、その方法は知っている。どん底まで堕ちることだ。いま少し時間をください。