噂とは
狐につままれたようだ。実家の隣りの奥さんから電話があり、母の容態が急変したと聞いたが大丈夫なのか?と云う。誰がそんなことを云っているのか知らないが、母に何かあれば兄から連絡があるはず、念のため訊いてみますと応え、兄に電話した。兄は笑って元気だよと答えた。一体どこでどう間違ったのか。改めて田舎は人の噂が怖ろしいものだと思った。しかし施設に入って5年も経つのにまだ母の噂をする人がいる。あながち落胆することもないなと考え直す。それにしても呆れと腹立たしさとでくたびれ果てた。母のことで気を揉むのがいちばん精神的にきつい。夏のブラウスやズボンなど纏めてある物を宅配便で送ろうか迷う。