防音とは


毎日危険に晒されている。朝の4時から向かいの家で鰯の丸干しを焼く油の臭いが押し寄せ、6時前にはそこのジジイが表でドッタンバッタン青果市場へ行く準備を始め、7時に頭の後ろで隣りの家のちび悪魔がトイレで泣きわめき、10時には高齢者運転まちがいなしのトラックの乱暴な音が鳴り響き、市場から戻ってきた老夫婦が喧嘩しながら引き売りの準備。正午すぎまで大騒ぎ。そこに二軒隣りの後期高齢者未亡人が加わり井戸端会議をはじめる。声の大きさって生命力の強さに比例するのか、ばかでかい声を張り上げて世間話およそ一時間半。私道を共有しているのだから文句は云えない。ラジオでクラシックをかけても喧騒には負ける。つかれた。