乏しいとは


天気予報を読み解くのはむずかしい。一日曇り予報なのに朝から嫌な陽射し。仕方なく台所とトイレのマットを洗った。パイプ枕もじゃぶじゃぶ洗う。明らかにわたしよりも大きな黒猫抱き枕は自転車に乗せてアク抜き。陽が落ちてから新しくなった駅ビルへ行ってみた。何もかもがつんけんしている。コックの制服を着た女の子のいる八百屋に入り108円の胡瓜を買うだけで疲れた。人々の顔がアクリルを塗ったみたいに不自然に光っていてそら恐ろしい。とてつもなく気持ちの悪い汗をかいて、帰ってシャワーを浴びる。めずらしく九時過ぎてから近所の店。この時間になると筋骨隆々な体育会系が集まってきて窮屈だ。落ち着かない。空から半分の月が落ちてきそう。