夏祭りとは


痛風の発作に苦しんでいた友人と三週間ぶりに待ち合わせ。商店街は七夕祭り、ベトベトした肌を摺り合わせなければ行き交うことができない。正午すぎ、鮨屋の前で汗を拭いながら10分。気づけば「店に入ってるよ」とメール。きょろきょろ進むとカウンターで見慣れぬ女性が手を振った。髪を30cmもカットしてワカメちゃんな彼女。見つけられないはすだ。気を取り直して握りのランチと生ビール。一時間半かかってようやく食べ終える。人の波をくぐり抜けながらのろのろ進むと宝石店の前に時計のベルト半額の札。青い髪止めゴムで腕に巻いたわたしの時計を見た店員がプッと笑う。迷わず深い青の牛革ベルトに取り替えてもらった。それから彼女の靴を探し、いつもの店で飲み直し、家に辿り着いたのは夜の何時?