ディープパープルとは


紫陽花を好きになれなかった。子どもの頃の紫陽花はありきたりな水色か薄桃色か薄紫でどれもパッとせず、花が枯れて汚らしい茶色になると余計無様に見えた。少し前は(隅田の花火)なんて品種が流行り、どこもかしこもこればかりになったのはいだだけなかった。最近アナベルという白い紫陽花がきれいだ。初めの頃うっすらと緑がかった花が次第に真っ白になり、散り際までその白さが失われない。近所のお宅にアナベルと濃い紫色の紫陽花が並んで咲いていて洒落ている。調べたらこの紫色のはデンマーク生まれでディープパープルというらしい。そんなロックバンドが高校時代に流行ったな。なんだか昔ながらのガクアジサイが懐かしく思えてきた。