女系とは


昨夜の風は怖かった。この世の終わりを思わせる轟音に眠れなくて何度も窓の外を確かめた。1日から一本向こうの道路で道路舗装工事が始まり朝から夕方まで地響きに悩まされ、三軒奥の新築工事も重なって一日中落ち着かない。完全に神経衰弱。夜、従姉妹から先日送った線香のお礼の電話あり。長いこと叔父と叔母の介護と一人娘夫婦の双子姉妹の世話に明け暮れ、ピアノ教師の仕事もできずに愚痴を云う相手もなかったのだろう。堰を切ったようにおしゃべりが止まらない。ふんふんと相槌を打つのみ。つくづく先祖代々続く本家を守っていく苦労を思い知らされる。叔父の葬儀で従兄弟がここは女系なんだと云ってたし、従姉妹の夫の家系は双子ばかりらしい。