実年齢とは


『東京物語』小津安二郎は1953年の映画、登場人物の年齢設定を改めて見直してみた。尾道から上京する夫婦、妻の東山千栄子(63歳)は67歳、夫の笠智衆(49歳)はおそらく70歳!むむむ。子供たちは明確ではないが当時の役者の年齢で説明がつく。長男 山村聰(43歳) 長女 杉村春子(47歳) 次男の嫁 原節子(33歳) 三男 大阪志郎(33歳) 次女 香川京子(22歳)となると、父の旧友 東野英治郎(46歳)の老け役にやはり驚かされる。しかし何と云っても長女の夫 中村伸郎(45歳)のイヤミな目つきと狡賢いカンジがよくて、尾道の家の隣人 高橋とよ(50歳)のそっけなさに救われる。