復活とは


フェデラー優勝、やったね。コートに現れた時、顔は蒼白で凄みを帯びた眼は冷たく光っていた。およそ二時間、宿敵同士の果たし合いを見届ける。カメラにサインする顔には茶目っ気が戻っていた。夜の真ん中に取り残されて準々決勝の試合を再見。昼すぎに朦朧としながらふたりで買い物に出ると二分咲きの桜が春の陽ざしに眩しい。7DAYSという古着屋で家の人がへんてこなジーンズを選んだついでに桃色の小花模様のシャツと母親のズボンを追加。3点で千円。何かがおかしい。ぐるりと商店街を歩いて昨日の店へ。午后3時、空腹で機嫌が悪い。さみしい店内、うしろめたい気分でがつがつ飲む。いつの間にか胸の痛みを忘れている。