陽だまりの裸婦とは


銭湯(1,010)の日って知らなかった。すぐ近くの銭湯は月曜がお休みだけれど祝日なので営業中。五百円玉を握りしめて三時ちょい過ぎに駆け込むと番台にいつもの白髪のお婆さんがいない。手持ち無沙汰な息子さんが座っている。訊ねる勇気はない。ぬる湯の気泡風呂でうとうと温まっていたら馴染みのある声がして眼を凝らすとご近所さん。まばゆい光の中でルノワールの豊満な裸婦たちに囲まれてくらくらする。上がって眼鏡を探すと姿見に映った鶏ガラみたいな体…空が見たい。めまいに押しつぶされそうな自分を励まして散歩に出かける。別珍の継ぎ接ぎスカートの愛らしさにやられた。五百円の掘り出し物に得意顔。120センチの子供服って小学一年生?!少し遠い銭湯ならラベンター湯だったんだな。