気品とは


北風の冷たい朝。ゴミ出しに出ると斜向かいのお宅の白梅が咲いていた。この梅は直径わずか20cmほどの植木鉢から二階の屋根に届くぐらい成長している。すごい生命力。白梅の半言葉は「気品」。その隣りの小さなプランターにはわたしの背丈ほどの枇杷の木が育っていて、わずか数個でもちゃんと実をつける。この家のご婦人は見るからに人嫌いと思われるので挨拶すらしたことがない。ご近所付き合いは苦手。前の家では俄雨が降ると近隣のおばちゃんふたりが大声で教えてくれたものだ。有難迷惑とはこのこと。常時、家の前に誰かいた。一軒家は周囲に脅かされることだらけ。考えてみると最近「気品のある人」って見ない気がする。