復活とは


途方もない夢を見た。顔のない悪友たちに廃線になった鉄道を見下ろす天井桟敷のような場所に連れ込まれ、あやしい酒を飲む。高架にはオルガンが一台。客たちが奇想天外な芸を次々と披露し、まるで三文オペラの舞台のよう。そのステージに引っ張り出されそうになって何ができるか悩んでいる。何が歌えただろう。夜中に何度も激痛に苦しんだ。明け方から院長先生の「なるべく動くこと」という言葉通り、よたよたペンギン歩きをはじめる。階段にも玄関にもトイレにも介護用の手摺りが付いているのが身にしみてありがたい。日が暮れる頃にはオタオタと歩けるようになった。驚くほど強い生命力がまだあるんだな。但し、激痛でオツムの方がイカれた。