唯一無二とは


オリンピックはなんだかとてもたのしそうに終わった。リオを舞台にした映画『セントラル・ステーション』ウォルター・サレス監督/1998年をしみじみと見た。代筆屋を営む中年女が母親を亡くした少年と一緒に父親を探す旅に出る。荒廃した街、熱狂と絶望を抱えて生きるしかない孤独な魂がぶつかりながら互いを支え合う。貧しさも薄汚さも乾いた熱風でもって画面にしっくりとした色合いを生み出していた。